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EX-Z850を分解してみた

年末に落としてレンズの戻らなくなったEX-Z850,修理に出すとおそらく新しいやつを買える値段がかかる.それならばダメもとで自分で分解して直してみようと試みた.以下,再び分解・組立をする時用のメモ.

開始状態.レンズが引っ込まない.そのせいで電源を入れてものですぐに切れる.使い物にならないので分解する.

まず,外装に12本のネジがあるので全部はずして,前後のケースを取り外す.後ろ側のケースからはモード選択ダイヤルに繋がるフラットケーブルが出ているので,取り外すときにはコネクタからケーブルをはずす.

引っかかっているフレームの端を引っこ抜く.ついでにAF補助光の横のねじを抜いて浮かす.

対角部分も引っこ抜いてフレーム上部を分離.ボタンに繋がる2本のリード線(黄・橙)があるので切らないように注意.もしくは半田を溶かして取り外す.

反対の側面のフレーム部分を取り外す.下側のフレームに引っかかっているだけなのでうまくひねれば取れる.

裏に回って液晶パネルの上部のねじをはずす.左下の下部フレームとの引っ掛かりを解除してパネルを浮かせる.

フラットケーブルを引っこ抜けば液晶パネルが外れる.でも2本のリード線(赤・黒)があるので注意.

液晶の下に隠れていた下部フレームに繋がるねじをはずし,電池ボックス側面のフラットケーブルコネクタをはずしてボタン用基盤を取り外す.

表に戻って4本(右下はメイン基盤と下部フレームとの接合なので外す意味がなかった)のねじを外し,電池ボックス部分を外す.そして,表のコネクタと電池ボックスに隠れていたコネクタを外してレンズモジュールを取り外す.

ここまででの分解でようやく問題のレンズモジュールが取り出せた.分解された各部パーツの様子は以下のとおり.

こからレンズモジュールを分解する.ただ,このレンズモジュールは機械的におかしな状態になっているので,組み立て順の逆手順での分解にはなっていない.

後ろの中心周辺の3本のねじを外してCCDを取り外す.次いで,外周に近い4本のねじを取り外して最終段のレンズ部分を取り外す.ファインダ部分を二本のねじを外して取り外す.

表からモータ部分の三本のねじを外してモータ部分を取り外す.小さい金属製の歯車のついたガイド用リング(写真中央)を4本のねじを外して取り外す(シャッターへ繋がるフラットケーブルが通っているので自由にはなっていない).

そんでフラットケーブルのガイド(写真中央上のT字のやつ.ケーブルをはさんでる)を引っこ抜いて,最外の筒から内側を抜き出す.

レンズカバーを動作させるための三本足の生えたリングを取り外す(写真中央右下.金属歯車付リングの上).このはずし方はおかしいはず.

表に戻って内側の筒の金属カバーを外す(接着されてるけど裏からつついたら取れた).レンズの指紋はご愛嬌.

ねじを二本外してレンズカバーを取り外す.

シールをはがすと最前のレンズを外すためのネジが出てくる.

ねじを三本外して最前のレンズを外す.んで,最内のシャッターのついているパーツを,外側の筒のレールに入っている出っ張りを内側に寄せつつ後ろへ無理やり取り外す(これは絶対に間違った取り方で,普通は外側の筒の前から取り出す).このシャッター部分は内側の筒と三本のばねで接続されているのでうまく外す必要がある.

外側の筒の前面のリングを外して,最後に,外側の筒のレールから外れてしまっていた内側の筒を,とにかく無理やりにレールに戻し外の筒の前面から引っこ抜く.

外側の筒のレールの様子.内側の筒用とシャッター部分用との二つのレールがある.で,落としたときの衝撃でレールを外れて変な隙間に入ってしまうとレンズがしまえなくなると.性質の悪いことに,強度を上げるためにレール以外にも道筋が出来ているので,何処に入っているのかは外からだと推測しにくい.

ここからは正しく組み立てていく.

まず,シャッター部を内側の筒に入れる.シャッター部の外周にある3本のばねを内側の筒にかけなければならないので少々面倒.とりあえず糸で輪を作ってばねに引っ掛けて,それを内側の筒の穴に通して引っ張れば比較的簡単にくっつけられる.

最外のレンズを三箇所ねじ止めして,シールを貼る.

レンズカバー部分を二箇所ねじ止めしてくっつける.

内側の筒の前面カバーをつける.

で,ここから先の作業をするにはシャッターへつながるフラットケーブルが邪魔なので,写真の部分の半田を外してフラットケーブルを自由にする.そして,レンズカバーを動かすための三本足のついたリングをはめる.これで内側の筒の出来上がり.

出来上がった内側の筒を外側の筒の前面からレールに沿って入れる.レールの入り口が120度ごとにあるので,レンズをしまったときに正しい角度になる位置を選ぶ.そして外側の筒の金属リングをはめる.出来上がった外側の筒をモータとかのくっつくフレームに後ろから入れる.フラットケーブルをフレームの穴から通して元の位置に戻す(ガイド用の歯車付リングを先に通しておくべし.写真ではリングが通っていないので,このあとケーブルを一個抜いてリングを入れなおした.).

フラットケーブルのガイドを元に戻し,歯車付リングを4本のねじで止める.

最後段のレンズを4箇所ねじ止め.

ファインダを2箇所でねじ止め.モータ部分を表から3箇所ねじ止め.ファインダのギア位置もうまくあわせる必要があるのだけど,あわせ方がよくわからんので保留.また今度考える.

最後に,CCD手前の透明な板とゴム枠をはめ,CCDを3箇所ねじ止めしてレンズモジュール完成.

基盤にくっつけたとこ.ちゃんとレンズが引っ込んでレンズカバーも閉じている.とりあえず機械的には正しくなったようだ.あとは外した液晶とがフレームを元に戻して組み立て終了.

で,ちゃんと電源入るようになった.レンズも動く(レールが歪んでいるのか時々最後の一押しを手動でやる必要があるけど.あと,再生モードにしたときにレンズが自動で引っ込むけれど,このときにレンズが戻りきらないと自動で電源が落ちる).液晶画面に画像も映る.動画もちゃんと撮れるし再生も出来る.が,写真を撮ると露出オーバーする.そしてシャッタースピードを0.6秒より遅くすると画面がおかしくなる.

シャッタースピードを1/1600にしても1/15にしてもあまり変化がないので,シャッター周りがおかしくなっている気もするのだけど… さて何が原因なのやら.とりあえず動画撮影用カメラとしては復活.

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