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2006年10月

すとーる

うーん,GWT の widget から element を抜き出して javascript に渡した後にその element に対応するもとの widget を知るにはどうしたらよいか? これが出来ないと仕事が進まないので失速中.やっぱ JSNI 使わないほうが楽なのかなぁ…

GWTで

Drag and Drop が標準では実装されてない.マウスイベント取れるから自前で実装できるけれど面倒.Developper forum のほうにコードがあるからもって来ればいいのだがマウスを押したとこからドラッグが始まってくれてもちょっと困るので... 毎度のごとく多少動いたらドラッグ開始に書き換えねば.ついでにドラッグしてるものは半透明にしたいので...

 filter: alpha(opacity=25);
 -moz-opacity:0.25;
 opacity:0.25;

あたりの設定を style に入れときゃいいのかな.先は長い.

SSE2 を使う

更なる高速化のためにSSE2に手を出してみる.CIPスキームの最内ループの元がこんなもん:

  double const *v = VV + (La+Lb)*(k-1) + La;
  double *v2 = VV + (La+Lb)*(k-1);
  for(double const*const ve = VV + (La+Lb)*(k-1) + La + STEPLEN; ve != v; v2+=2, v+=2){
    v2[0] = CA2 * v[-2] + CA1 * v[-1] + C0 * *v + CB1 * v[1];
    v2[1] = DA2 * v[-2] + DA1 * v[-1] + D0 * *v + DB1 * v[1];
  }

配列をインターリーブして使ってるが,長さ 2 のベクトルを一つ左の値と現在地の値で更新している.ちょうど 128bit のデータになってるから SSE2 にぴったりなので,SSE2を使ったコードが下.当然のごとく配列の alignment を 16byte に合わせておく.

__m128d A2 = _mm_setr_pd(CA2, DA2);
__m128d A1 = _mm_setr_pd(CA1, DA1);
__m128d A0 = _mm_setr_pd(C0 , D0 );
__m128d B1 = _mm_setr_pd(CB1, DB1);
double const *v = VV + (La+Lb)*(k-1) + La;
double *v2 = VV + (La+Lb)*(k-1);
__m128d pv = _mm_load_pd(v-2);
for(double const*const ve = VV + (La+Lb)*(k-1) + La + STEPLEN; ve != v; v2+=2, v+=2){
  __m128d r = _mm_shuffle_pd(pv,pv,_MM_SHUFFLE2(0,0));
  __m128d op = _mm_shuffle_pd(pv,pv,_MM_SHUFFLE2(1,1));
  r = _mm_mul_pd(r, A2);
  op = _mm_mul_pd(op, A1);
  r = _mm_add_pd(r,op);
  pv = _mm_load_pd(v);
  op = _mm_shuffle_pd(pv,pv,_MM_SHUFFLE2(0,0));
  op = _mm_mul_pd(op, A0);
  r = _mm_add_pd(r,op);
  op = _mm_shuffle_pd(pv,pv,_MM_SHUFFLE2(1,1));
  op = _mm_mul_pd(op, B1);
  r = _mm_add_pd(r,op);			
  _mm_store_pd(v2, r);
}

xmm レジスタがもう一本あればもう少しスマートなのだが... 上のコードより場合によっては下のほうが速い.アセンブラ上は定数のうち一つをメモリから取るようになるが,並列に実行できる命令が増えるので速いのかな?

  __m128d op1 = _mm_shuffle_pd(pv,pv,_MM_SHUFFLE2(0,0));
  __m128d op2 = _mm_shuffle_pd(pv,pv,_MM_SHUFFLE2(1,1));
  op1 = _mm_mul_pd(op1, A2);
  op2 = _mm_mul_pd(op2, A1);
  __m128d r = _mm_add_pd(op1,op2);
  pv = _mm_load_pd(v);
  op1 = _mm_shuffle_pd(pv,pv,_MM_SHUFFLE2(0,0));
  op2 = _mm_shuffle_pd(pv,pv,_MM_SHUFFLE2(1,1));
  op1 = _mm_mul_pd(op1, A0);
  op2 = _mm_mul_pd(op2, B1);
  op1 = _mm_add_pd(op1,op2);
  r = _mm_add_pd(r,op1);

うーむ,ここら辺になると Pentium4 の仕様を良く調べないと全く分からない.

SSE2 を C++ で使いたい

次なる最適化は SSE2 の SIMD 命令の使用だ,と.128bit レジスタが8本使えるからいろいろレジスタだけで出来そう.調べてみると xmmintrin.h, emmintrin.h, pmmintrin.h が SSE, SSE2, SSE3 を使うためのヘッダファイルらしい.インテルのコンパイラのリファレンスを見ないと細かい部分がどう使うのか良くわからないが使えるものは使ってみよう.ちなみに g++ に -msse2 のオプションをつけないと怒られた.

で,一般化

ある点の更新に左右の固定範囲の点の値を使う場合ようなスキーム全般に対して,先の例と同様のキャッシュを効くようにするループ変形を可能とする方法を思いついた.

ということで,とある人間が書いたCIPスキームとやらのプログラムを変形してみた.結果としてメモリを少々余計に喰うがやっぱ3倍速くなった.さて,忘れないうちに原理をまとめとくか.

キャッシュはやはり有効だった

キャッシュにヒットし続けるようにループを分割してみた(簡単のため配列の使い方も少し変えてる).3倍から5倍程度速くなった.あとは sse2 の命令とか使ってみたいところだけどうまく使える形にプログラムを変形できない… むりかなぁ?

初期の単純なネストループ:

        for(int p = R; p >0; p--) {
            int q = (ISROOT()) ? p-1: 0;
            double *u = U+q;
            double *v = u++;
            register double cv = *v;
            for(double const *e = U+Len+p; u != e; u++,v++){
                register const double cu = *u;
                *v = (1 - MU) * cu + MU * cv;
                cv = cu;
            }
        }

内側のループを分割してキャッシュ上のデータにアクセスしまくる:

        double *uu = U;
        for(int p = R; p >0; p--) {
            int q = (ISROOT()) ? p-1: 0;
            double *u = uu+q;
            double *v = u++;
            register double cv = *v;
            for(double const *e = uu+p; u != e; u++,v++){
                register const double cu = *u;
                *v = (1 - MU) * cu + MU * cv;
                cv = cu;
            }
        }
        double const *uue = uu + Len - STEPLEN;
        // iteration - STEPLEN * floor(Len/STEPLEN) steps
        for(; uu < uue; uu+=STEPLEN) {
            for(int p = R; p >0; p--) {
                double *u = uu+p-1;
                double *v = u++;
                register double cv = *v;
                for(double const *e = uu+STEPLEN+p; u != e; u++,v++){
                    register const double cu = *u;
                    *v = (1 - MU) * cu + MU * cv;
                    cv = cu;
                }
            }
        }
        // last - rest steps
        int rlen = Len - STEPLEN * (Len/STEPLEN);
        for(int p = R; p >0; p--) {
            double *u = uu+p-1;
            double *v = u++;
            register double cv = *v;
            for(double const *e = uu+rlen+p; u != e; u++,v++){
                register const double cu = *u;
                *v = (1 - MU) * cu + MU * cv;
                cv = cu;
            }
        }

通信を複数まとめてみる

多少の余計な計算を必要とするが,数回分の通信をまとめてやってしまう.今回のプログラムは値の更新に左の値しか使わないので楽.CPUの力がある場合は2倍から3倍くらい速くなった(16回位まとめて).次はキャッシュでも考えて… 

ループ始めに毎回通信:

    MPI_Request reqs1, reqr1;
    for(int t = 0; t < T; t++){
        if(!ISLAST())
            MPI_Isend(U + Len, 1, MPI_DOUBLE, Rank + 1, TAG1, MPI_COMM_WORLD, &reqs1);
        if(!ISROOT())
            MPI_Irecv(U      , 1, MPI_DOUBLE, Rank - 1, TAG1, MPI_COMM_WORLD, &reqr1);
        else
            U[0] = 1;
    
        if(!ISLAST())
            MPI_Wait(&reqs1, MPI_STATUS_IGNORE);
        if(!ISROOT())
            MPI_Wait(&reqr1, MPI_STATUS_IGNORE);
        register double *u = U;
        register double pu = *u++;
        for(double const *e = u+Len; u != e; u++){
            register double cu = *u;
            *u = (1 - MU) * cu + MU * pu;
            pu = cu;
        }            
    }

ループ始めに R 回分通信しとく:

    MPI_Request reqs1, reqr1;
    for(int t = 0; t < T; t+=R){
        if(!ISLAST())
            MPI_Isend(U + Len, R, MPI_DOUBLE, Rank + 1, TAG1, MPI_COMM_WORLD, &reqs1);
        if(!ISROOT())
            MPI_Irecv(U      , R, MPI_DOUBLE, Rank - 1, TAG1, MPI_COMM_WORLD, &reqr1);
        else
            U[R-1] = 1;
       
        if(!ISLAST())
            MPI_Wait(&reqs1, MPI_STATUS_IGNORE);
        if(!ISROOT())
            MPI_Wait(&reqr1, MPI_STATUS_IGNORE);
        for(int p = 0; p < R; p++) {
            int q = (ISROOT()) ? R-1 : p;
            double *u = U+q;
            register double pu = *u++;
            for(double const *e = u+Len+R-q-1; u != e; u++){
                register const double cu = *u;
                *u = (1 - MU) * cu + MU * pu;
                pu = cu;
            }
        }
    }

さて…

遅そうなプログラムの最適化でもしようかねぇ.とりあえずシーケンシャル部分から書き換え.無駄に配列使わず上書きで行く.次は通信をまとめてみようか?

配列2本を使う:

        for(int i = 1; i <= Len; i++)
            V[i] = (1 - MU) * U[i] + MU * U[i - 1];      
        double *tmp = U; U = V; V = tmp;

こんなものは一本で十分:

        register double *u = U;
        register double pu = *u++;
        for(double const *e = u+Len; u != e; u++){
            register double cu = *u;
            *u = (1 - MU) * cu + MU * pu;
            pu = cu;
        }            
 

これで一回のスッテプでのメモリアクセスが一箇所になった.良し.

桁数に線形なループ回数の足し算 in sed

インクリメントだと桁数に指数的になってしまうので筆算のように計算するスクリプトを書いてみた.メイン部分はキャリーと足される二つの数の全パターンについて次のキャリーと一桁の答えを生成する正規表現マッチ連発部分.普通にやると全部で200通りになってしまうので少々まとめて40通りに抑えたが… 手で書くのは面倒なのでプログラムに機械生成させて手を抜く.もっとスマートなプログラムが出来ないかなぁ?

sum.sedgen.java

sed に四則演算させたい

インクリメントとデクリメントが出来るので頑張れば出来るだろうけど高速に実装できないかなぁと.ちょっと調べてもあまり見つからない….さすがに bc の機能を置き換えるのはむりかな.

sed 再学習

sed は s コマンドしか使えないというのも悲しいので他のコマンドも含めてちゃんと学習しなおす.

とりあえず,sed にはパターンスペースとホールドスペースという二つのバッファがあって,それぞれ改行文字でセグメントという単位に区切られる.s コマンド以外は,これら二つのバッファに対して queue の操作みたいなことを行うか,ラベルへのジャンプをするのが基本.sed の基本的な文法は

「条件」「コマンド」
「条件」「コマンド」
…

で,上から順にパターンスペースが条件にマッチしたらコマンドが実行される.

条件抜粋:

数字
指定行番号
$
最終行である
条件1,条件2
条件1が成立した行から条件2が成立した行まで. ある種のフラグとして利用可能
条件!
条件が成立しない
/正規表現/
正規表現にマッチ

使うコマンドの抜粋:

p
パターンスペースを改行つきで出力
P
パターンスペースの最初のセグメント(改行で区切られたもの)を出力
q
パターンスペースを改行つきで出力して終了
{
次の } までを命令として実行
s/正規表現/文字列/
正規表現にマッチする部分を文字列に置き換える(最初のみ)
s/正規表現/文字列/g
正規表現にマッチする部分を文字列に置き換える(全部)
y/文字列1/文字列2/
文字列1 の各文字を文字列2の対応する文字に置換
d
パターンスペースを削除後に新しい行をパターンスペースに読み先頭へジャンプ
D
パターンスペースの最初のセグメントを削除し先頭に戻る.パターンスペースが空なら次の行を読みこむ
N
一行読みパターンスペースに追加(改行も生きてる)
h
パターンスペースの内容をホールドスペースに読み込む
H
パターンスペースの内容をホールドスペースへ追加
g
ホールドスペースの内容をパターンスペースに読み込む
G
ホールドスペースの内容をパターンスペースに追加
x
パターンスペースとホールドスペースの内容の入れ替え 
b ラベル
ラベルへジャンプ.ラベルなしで先頭へジャンプ
t ラベル
直前の s で置換されたらジャンプ(正規表現条件と s と b で置換可能)
:ラベル
ジャンプ先のラベル
i\ 文字列
文字列を出力.行頭の空白や改行には \ をつける

TIPS:

  • /正規表現/{ 命令列 } という書き方を見ると awk を思い出せる
  • スクリプトの最後にジャンプが無いときは p と d が挿入される
  • s コマンドとかで正規表現が省略されると直前の正規表現が使われる
  • コマンドはセミコロンで区切ると一行で書ける

とりあえず,セグメントに区切って複数のデータを持ち運びつつ,s を使って必要な部分を抜き出して加工すると.何かのアルゴリズムを sed で実装するための導出規則がほしいところだ.

XML Schema

書き方がたくさんありすぎてどう書けばよいか分からず.再利用は考えないけどメンテナンスはしやすい書き方ってどういうものだろう? とりあえず anonymous type で突っ走る.

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